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人口減少の危機 | 女性の人口減 | |||
2014年5月、民間組織「日本創成会議」の人口減少問題検討分科会は、2040年には全国1800市区町村の半分の存続が難しくなるとの予測をまとめました。 2013年、三大都市圏への人口の純流入数は約9万人。「日本創成会議」の試算は、将来人口推計データを基に都市圏への流入が毎年6万~8万人続くとの前提。 政府では、国交省も2014年3月末に人口の予測をまとめました。 1平方キロメートルごとに分けた全国の18万地点で見ると約6割で50年には人口が半分以下になる。 2割にあたる約3万6千地点では、2050年には住む人がいなくなると。 | 「日本創成会議」が着目したのは、出産に適した年齢といえる「20~39歳」の女性の人口動態です。2040年には全国の49.8%にあたる896の市区町村で20~39歳の女性が5割以上減り、このうち523市区町村は人口が1万人未満になると予想。こうした自治体は女性が生涯に産む子どもの数が増えても人口を保てず、「消滅するおそれがある」としています。 全国でも高齢化が進む秋田県は25市町村のうち大潟村を除くすべての自治体が人口構成で見ると存続が難しくなり、青森県も9割近くの自治体で女性が50%以上減る事に。人口が集中する首都圏でも若い世代の女性は大きく減小になると指摘。 東京都豊島区に住む20~39歳の女性は2040年には半分に減り、東京23区でも、10.2~50.8%女性が減る見通しです。東京都はすでに出生率が全国で最も低く、地方から流入しても子育て世代の女性が減るのを補えないのです。大阪市や神戸市も一部の区で若い世代の女性が半減するとの予測。 | |||
08:30 |
人口減の恐怖 | 公共事業の足かせ | |||
日本の人口は明治以降、急激に増え、2010年までは急激に増加しました。ところが、そこが頂点で、これからは、急減する予測です。急激に下がる原因はズバリ少子化です。 なぜなら、結婚する人が少ない事に加えて、結婚しても子どもを産まない、産んでも1人、多くて2人。というのも、経済成長が鈍って多くの人が正社員になれず、子どもを産み育てる経済的余力がないのです。又産んで育てようにも、女性が働きに出るための保育所が足りない事も揚げられます。 1人の女性が一生の間に生む子ども数の平均値が2.07だと親世代と同じ数の子どもが産まれて人口がずっと維持できる計算です。しかし今は1.45程度まで落ちていますので、親の世代より人口は増えないし、減少して行くのです。しかも子供を産む女性に関して言えば、2010年でその世代の女性は1584万人いますが、2060年には、736万人で、2010年の46.5%と半分以下になるのです。 推計ですが、2060年でいちばん多い年齢層は86歳となります。単純な計算での結果、西暦3000、或は3500年には最後の日本人がいなくなるとの予想も。 | 都市部の土地のように利用価値が高い場所ならば権利関係をはっきりさせるメリットはあります。しかし、原野や山林など利用価値のない土地は、特に登記するメリットがないために相続発生時に放置されることがあるのです。 公共事業の用地取得などでは、この相続人探索の手間が大きな負担となっています。 国土交通省によると、道路を新設するために、一部予定地の地権者を調べたところ、最後に登記されたのが明治37年。その後、調査したところ法定相続人は148人にも上り、土地収用手続きのために約3年もかかった例もあるのです。 制度を創設するための国は今後特別措置法案を閣議決定して2019年夏の施行を目指しています。 | |||
08:30 |
所有者不明土地問題 | 深刻な消滅予想都市 | ||||
2017年6月、所有者不明土地問題研究会の出した報告では、長期間未登記の土地の総面積は九州の面積(約368万ヘクタール)を上回る約410万ヘクタールにも上っていた事を公表。 その後の報告では、このまま対策を講じなでいると、所有者不明土地が2040年までには、北海道本島(約780万ヘクタール)に迫る規模になるとの推計をまとめました。 所有者不明土地が生まれるのは「所有者が誰なのかをはっきりさせるためにする登記」(権利登記)が義務ではないためなのです。現在は土地を相続した人が離れた場所に暮らしていたり、活用や売却ができなかったりする場合、登記を放置する人もいます。 こうした事情が所有者不明土地を生み出す背景にあるのです。 所有者不明土地が引き起こす経済損失に関する推計では、2016年の損失額は約1800億円に上り、2017~2040年の累積損失額は6兆円規模に及ぶとの推計が報告されました。 | 想定以上の速さで行政サービスなどの維持が困難な自治体が現れる可能性が高まっています。 2014年5月、「40年に消滅する可能性がある」と指摘した全国896市区町村のうち、約8割の自治体で人口減がより加速することが読売新聞社の分析でわかりました。 今回は、2018年に新たに公表された同推計人口を基に、2040年時点の消滅可能性都市の人口の変化を比較。この結果、北海道や東北・九州地方など過疎地域の713自治体で、2040年時点の人口が減少。 東京など3大都市圏を中心に181自治体では逆に増加。 減少した自治体の平均減少率は11.3%で、最も大きかったのは奈良県上北山村の48.9%、2011年の東北大震災で大きなダメージを負った宮城県女川町の40.2%、市では北海道歌志内市の32.9%減少。 しかも、子供は37年連続の減少となっているのです。最も低かったのは、秋田県の10.1%。 ただし増加したのは東京都のみでした。 |
怖い経常収支比率 | 小中学校数の危機 | ||||
経常収支比率とは、地方公共団体の財政構造の弾力性を判断するための指標です。どうしても必要とされる経費、例えば、人件費、社会保障費用、インフラ整備費、或は借金の返済費用などです。その経費を収入である税金がどれほど賄われているかを見る指標です。75%程度におさまることが妥当であると言われており、80%を超える場合は財政の構造が弾力性を欠いているとされています。 しかし、地方財政全体が悪化している今日では、大部分の市町村が80%を超えて要注意の状態です。 中には100%を超える市町村も出てきています。100%を超えると、恒常的に必要な経費が収入で賄えていない状態になっている状態です。 2016年度の経常収支比率を見ると、北海道の夕張市が128.4%と最悪の状態です。続いて112%台が東京都の日之出町、大阪府の忠岡町となっています。 100%を超えているのは他にもありますが、以外にも東京都、大阪府、神奈川県、奈良県が多いのには驚きです。 詳しくは 地方公共団体の主要財政指標一覧 を参照してください。 | 2018年1月 、東洋大学の教授による全国各地の公共施設の将来についての推測が話題になりました。 教授は、国が示す小中学校の適正規模を基準に統廃合が進んだ場合、全国の小中学校が今から30年後の2050年頃にどのくらい残るかを推計しました。 その結果、小学校は2016年の1万9800校が2050年頃におよそ6500校、中学校が9500校でした。いずれも3分の1程度に減少すると予想しました。 小学校が存続する割合を、都道府県別に予想すると、島根県で10.7%、和歌山県と高知県で11.3%、岩手県が11.7%等。人口の少ない県では、10分の1の学校しか残らないとされています。 地方では、県庁所在地など人口の多い都市以外、存続が厳しいことがわかります。では大都市圏はどうかというと、最も高い神奈川県でも68.2%、東京都が52.7%、大阪府で52%、愛知県で48.4%と大都市でも半数ほどしか存続しない結果となったのです。 東京都の場合は、中心部の学校の存続が難しいという意外な傾向があります。実際に我がサイト管理者の東京都中野区の出身中学校は10年以上前既に統合され母校がなくなりました。 2つの学校が統合したことで校区が広くなり、そのため通学路の安全点検をする負担が増えたほか、これまで長くて10分程度だった通学時間が、3倍程に増えた児童も出ています。 逆に、学校の統廃合が進まずに負担が増えれば適正な教育環境を子どもに与えられなくなる可能性もあります。 |