地震直後の土砂災害-1 | 地震直後の土砂災害-2 | ||||
1858年、富山県を流れる常願寺川の水源部で、飛越(ひえつ)地震により数多くの崩壊が発生しました。 特に鳶山(とんびやま)崩れと名付けられている崩壊は、崩壊土砂量約1億3000万立方メートルと大規模なものでした。崩壊した土砂は支川の真川や湯川をせき止めて天然ダムを形成しましたが、地震から14日後と59日後に天然ダムが決壊して土石流が発生し、下流の富山平野では死者約140人、流失・壊滅家屋約1,600戸という被害を受けたのです。 | 1923年9月1日の関東大震災においては、地震の後の大雨にも注意が必要ということが顕在化しました。 それは地震後の9月12~15日に豪雨が降り、神奈川県伊勢原市大山町や厚木市、山北町、小田原市などで土石流が発生したことによります。特に大山町での土石流は、大山阿夫利神社の門前町の大部分である140戸を押し流す災害となりましたが、地元の警察官の適切な指示により、地元住民が安全なところに避難していたため、死者は1人にとどまりました。 これは地震により不安定となった山腹が200mmを超す大雨で崩れ、土石流になったものと考えられています。 |
北海道厚真町の悲劇 | |||||
2011年北海道厚真町が豊沢に分譲を開始した「ルーラルビレッジ」と「フォーラムビレッジ」。自然豊かな林間に立ち並ぶ全111区画の住宅地です。 がしかし2018年9月に最大震度7を記録した北海道胆振東部地震により深刻な被害を受けました。 新築時の地盤調査で地盤補強が不要と判断されたため、直接基礎で施工していたものの築8カ月で地震によって住宅が不同沈下し、基礎に亀裂が生じた住宅。 玄関前にできた深さ約60センチの亀裂に乗用車が落ち込んでいた例。庭には当日なかった地割れができ、翌日からその幅が開いてきたという例。駐車場の亀裂に車が落ち、ベランダの束石と住宅の脚部が40センチほどもずれてしまった住宅。自宅の庭に深さ60センチほどの地割れが数メートルにわたって生じたほか、ベランダが40センチほど陥落するなどした例。 この住宅地の北西側に位置する上野地区では一部の井戸の自噴水量が地震前の2倍以上に増加している現象も見られています。付近の一部道路では、センターラインが約7センチずれるなどの現象も見られました。同地区を流れる小川の流れが一部分ゆるやかになって、水音がしなくなったり等。 2019年2月、町は開発地の住民に向けた説明会を開催。そして、地盤の変状を招いた想定要因を2つ挙げました。 盛り土が地震で液状化したことと、厚真町に堆積する特有の火山軽石層「樽前d」が流動化したことです。 今回の大地震を受け、国土地理院は、人工衛星の観測データを分析。震源の真上付近では、地表が最大7センチ程度隆起する地殻変動が見られたと結果を発表。地中で起きた断層のずれが影響したとみられています。 地理院によると、震源の南から南東側で隆起が顕著であり、隆起した部分では、東側に最大4センチ程度移動する変動も見られました。 | 企画中 |