危険ながけ地ー2

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空洞が危険危険な崖地の工事
2019年8月、福島県いわき市鹿島町の県道沿いで突然岩山が崩れました。幸いにも民家もなく道路での事故も無く済みました。
県の調査では、岩盤の経年的な劣化・風化が原因との見解を発表しました。
その後、国交省は国土技術政策総合研究所の深層崩壊対策研究官ら土砂災害専門家4人を派遣して、調査を行いました。
結果、現場の岩盤は風化しやすい凝灰質砂岩。崩落した岩は亀裂に雨水が染み込んで黒くなったとみられる跡があり、表面の風化も進んでいた事。
また、岩山には戦後まで住宅部材の石切り場として使った空洞があり、空洞も崩落に影響したとの事。
つまり、東日本大震災の影響で亀裂が入った可能性もあり得るとの事です。
ですから、空洞のあるがけ地盤などは、今後も小さな地震でも崩れる可能性がある事があるのです。
横浜市南区堀ノ内町の、以前から崩落事故が発生していた崖地を、市が法枠と擁壁を設置し、崖の上部には崖を上がった所に住む市民用の簡易な歩道を設けてありました。
そこに地下車庫付きの5棟の木造住宅を建築する計画があり、工事では、それらを撤去して崖を高さ11m以上削り、高さ約7.5mの土留め壁と地下車庫を持つ住宅を建てるという難しい計画を立てていたのです。
2008年に工事が始まり、市は工事前に崖を削る際の山留め工事計画書の提出を求めまた。
しかし工事会社は山留め工事計画書を出さないばかりか、土留め自体をも怠ったのです。その状態で南端の宅地にあった既存擁壁を壊した結果、背面の斜面の一部が崩れる1回目の崩落が2010年4月に発生。
2度目の崩落はその5カ月後に起こりました。法枠ごと斜面が崩れたうえに、崖上で隣接する住宅の土留めが落ちたり、下水道管が破損したりしました。
事態を重く見た市は、事業主と工事の元請け会社に最初の是正措置命令を提出。しかし15年4月3回目の崩落が発生。
2回目に崩れた崖をロックボルト工法で補強し、4棟目の地下車庫の工事を終えて土留め壁を施工している最中でした。ここでも市が認めた山留め工事計画書と異なる方法で法面を掘削し、崩落を招いたのです。
度重なる事故を受けて、市は事業主と工事の元請け会社に、法面のすべり防止工事の計画を改善するよう求めました。2社は計画書を何度か提出し直したものの、市は工事再開を許可できる技術水準に達していないと判断。
さらに、書類にも不備があるとして、2回目の是正措置命令と戒告を行った後、市は2018年12月、建築基準法違反を理由とした初の行政代執行を決行。戸建て住宅の建築現場において、法面のすべり防止工事を始め2019年内に完了。

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