アロマオイル火災 | 危険な寝たばこ | ||||
東京消防庁では2008年から2012年の5年間だけで、アロマオイルが付着したものを洗濯乾燥機で乾燥させた事による火災が26件も発生しています。中でもエステサロンからの火災が4割近くを占めています。 原理としては、タオルの繊維の隙間にまで染み込んだアロマオイルは、普通に洗濯しても水には溶け出さず簡単には落ちず、そのまま乾燥機にかけるとタオルに染み込んだアロマオイルが乾燥機の熱風で酸化し、高温な酸化熱を発生するからです。 そして洗濯乾燥機内で高温となった酸化熱は、洗濯乾燥機の中でタオルなどに熱をどんどん蓄積しながら最終的に自然発火し火災に至るのです。 例としては、不飽和脂肪酸を含んだアロマオイルが染み込んだままの衣類を、洗濯・乾燥させた直後に合成樹脂製のかご内に入れて放置した事で発火し火災に至りました。 2011年東京都葛飾区内のエステサロンで11月下旬の深夜、閉店後の無人の店内から出火し、火元近くの乾燥機と壁の一部が焼けるボヤが起きました。消防署の担当者は、スプリンクラーが作動しなければ燃え広がってもおかしくなかった、との事。同署の調査で、火元は乾燥機前の洗濯かごに山積みになっていたタオルと判明。 タオルにはアロママッサージで体に塗るなどしたオイルの成分が付着して残っており、従業員が乾燥機から出して帰宅した後、油の酸化で温度が上昇して約90分後に自然発火していたのです。 ボディケア用のオイルや食用油、作業服の機械油などもそうなのです。洗濯したと思っていても、水と普通の洗剤で洗っても、油は落ちずに洗濯物へ残っていることがほとんどなのです。そのままで乾燥機を使い高温で乾燥すると悪い結果になります。 一般家庭ではサラダ油なんかが付着しやすいし、レンジフードのフィルターや油を処理したキッチンペーパーが自然発火した事例はよく報告されています。 | 2019年度、東京都内でのたばこの不始末による火災の死者が35人に上り、過去10年で最多だったことが東京消防庁のまとめで判明し、2020年6月23日発表しました。 半数近くは寝たばこが原因とみられています。寝たばこの火災は、火が布団などに引火しても炎が出ない無炎燃焼を引き起こす場合があり、最初は煙がほとんど上がらず火災に気付きにくいので、注意を呼びかけています。発見が遅れると、一酸化炭素中毒で体が動かず避難できないまま死亡してしまうことがあるそうです。 消防庁が8畳程度の部屋で行った再現実験では、発生の約30分後には寝ている人の口元の一酸化炭素濃度が運動能力を失うほど高くなりました。 消防庁の担当者は「特に飲酒後の寝たばこは火災に気づくのが遅れることが多い」と注意を促しています。 消防庁によると、2019年住宅火災で亡くなったのは83人(前年比17人増)でした。 約4割の35人(同9人増)がたばこの不始末が原因で、うち寝たばことみられるのは16人(同9人増)でした。たばこが原因の火災死者数は2015年が16人(うち寝たばこ疑い8人)、2016年11人(同3人)、2017年18人(同10人)、2018年26人(同7人)でした。 |
火事の原因 火事の原因ー2 も参考にして下さい